701 :その6:2008/01/17(木) 21:44:14 ID:U3a23e/90
「兄ちゃん、起きろ」
俺が10歳の時に事故で亡くなった、1歳下の弟の声が聞こえる。
「兄ちゃん、起きろ。学校遅刻するぞ」
うるさい。あと3分寝かせろ。
「兄ちゃん、起きないと 死 ん じ ゃ う ぞ ! !」
ハッ、とした。寝てた??あり得ない。あの恐怖と緊張感の中で。眠らされた??
横の叔父を見る。寝ている。急いで起こす。叔父が飛び起きる。
腕時計を見る。5時半。辺りはほとんど闇になりかけている。冷汗が流れる。
「00、聴こえるか?」
「え?」
「声…歌?」
神経を集中させて耳をすますと、右前方数m?の茂みから声が聞こえる。
だんだんこっちに近づいて来る。民謡の様な歌い回し。何言ってるかは分からないが、不気味で高い声。
恐怖感で頭がどうにかなりそうだった。声を聞いただけで、世の中の何もかもが嫌になってくる。
「いいか!足元だけを照らせ!!」
叔父が叫び、俺はヤツが出てこようとする茂みの下方を懐中電灯で照らした。
足が見えた。毛一つ無く、異様に白い。体全体をくねらせながら近づいてくる。
その歌のなんと不気味な事!!一瞬思考が途切れた。 『邪視』2/2の続きを読む
「兄ちゃん、起きろ」
俺が10歳の時に事故で亡くなった、1歳下の弟の声が聞こえる。
「兄ちゃん、起きろ。学校遅刻するぞ」
うるさい。あと3分寝かせろ。
「兄ちゃん、起きないと 死 ん じ ゃ う ぞ ! !」
ハッ、とした。寝てた??あり得ない。あの恐怖と緊張感の中で。眠らされた??
横の叔父を見る。寝ている。急いで起こす。叔父が飛び起きる。
腕時計を見る。5時半。辺りはほとんど闇になりかけている。冷汗が流れる。
「00、聴こえるか?」
「え?」
「声…歌?」
神経を集中させて耳をすますと、右前方数m?の茂みから声が聞こえる。
だんだんこっちに近づいて来る。民謡の様な歌い回し。何言ってるかは分からないが、不気味で高い声。
恐怖感で頭がどうにかなりそうだった。声を聞いただけで、世の中の何もかもが嫌になってくる。
「いいか!足元だけを照らせ!!」
叔父が叫び、俺はヤツが出てこようとする茂みの下方を懐中電灯で照らした。
足が見えた。毛一つ無く、異様に白い。体全体をくねらせながら近づいてくる。
その歌のなんと不気味な事!!一瞬思考が途切れた。 『邪視』2/2の続きを読む